2011年12月6日火曜日

福島の子供たちの現状と『子供たちを放射能から守る福島ネットワーク』の活動について(終了)

本研究会では3月以来、福島原発震災に関係する課題や運動を取り上げてきました。1月の研究会では、被曝を強いられている福島の子供たちの現状と「子供たちを放射能から守る福島ネットワーク」の活動について、結成当初から世話人を務め、活動を推進してこられた佐藤幸子さんに報告いただき、運動の現状と課題について議論を行いました。
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第18回社会運動ユニオニズム研究会(終了)
「福島の子供たちの現状と『子供たちを放射能から守る福島ネットワーク』の活動について」
日時:2012年1月14日(土)
ビデオ『フクシマ原発震災~被災者の声をたどる旅』上映(制作:Labor Now)  
報告:佐藤幸子さん(子供たちを放射能から守る福島ネットワーク 世話人)
テーマ:福島の子供たちの現状と「子供たちを放射能から守る福島ネットワーク」の活動について

関係リンク
子供たちを放射能から守る福島ネットワーク
子供たちを放射能から守る全国ネットワーク
http://kodomozenkoku.com/

参考文献
佐藤幸子「原発事故後の福島の子どもたちのおかれている状況」『社会政策』第4巻第3号、2013年3月。

2011年11月5日土曜日

香港のNGOから学んだこと(終了)

12月の社会運動ユニオニズム研究会は、香港のNGO(Asia Monitor Resource Centre)で7ヶ月ほどインターンをしてこられた平野太一さんに、香港と中国本土の労働者の状況と労働組合やNGOの活動について、見聞し、体験してこられたことを報告いただき、そこから私たちが学ぶものについて、議論しました。
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第17回社会運動ユニオニズム研究会(終了)
日 時:2011年12月17日(土)
テーマ:香港のNGOから学んだこと
報告者:平野 太一さん
共催:LaborNow
明治大学労働教育メディア研究センター
一橋大学フェアレイバー研究教育センター
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平野太一さんから自己紹介と報告課題
大学卒業後、中小系の印刷会社の営業として入社。勤続3年3か月。会社は、ルートセールスで売上をあげていた。入社半年過ぎた頃から、多忙であり、心身を壊し休職。休職中に、ある労働組合に加盟。会社との団体交渉を通じて、未払いの残業代などを獲得し、退社。
退社後、組合員を続けながら労組で、ボランティアスタッフとして活動をした。その中で、日本の社会運動に疑問を持ち始め悩んでいるときに、香港のNGOの一つであるAsia Monitor Resource Centreのインターン制度の話を聞き、インターンとして2011年4月~10月、香港や中国の社会運動に参加した。

報告内容
(1)香港編
団体交渉権をもたない香港の労働組合が、どうやって労働者を組織していくのか。また、中国本土の御用組合の息が掛かったナショナルセンターと台湾系のナショナルセンター、そしてそこにも属さない独立系のナショナルセンターがどうやって誕生したのか。そして、コミュニティベースのNGOが生まれた背景と今の役割はうなっているのか。
(2)中国編
GDP世界2位となり、目まぐるしい経済発展を遂げる中、その光 を支える農民工と呼ばれる出稼ぎ労働者が、どういう状況にあるのか。団体交渉権は認められているものの、ストライキ権をもたない労働者。御用組合と批判されるACFTU以外の組織が労働者を組織化することが許されないという中で、中国のNGOや香港のNGOは、どのようにして未組織労働者を組織化していくのか。アジアの発展途上国は、中国の経済システムをモデルにしている中、中国はますます、複雑になってきている。

参考論文

平野太一「香港の労働運動とNGO:中国との関係」『労働法律旬報』1776号(2012年9月25日発行)

2011年10月31日月曜日

Occupy Wall Street (ウォール街を占拠しよう)by Labor Now Report


"We are the 99% !" "Occupy Wall Street !"...



(動画は10月29日の吹雪のなかでのマイノリティの労働者組織と労働組合などの連帯行動@Zuccotti Park(Liberty Plaza)の映像から。無編集のデジカメ映像ですので、お見苦しい点はご容赦ください)

「Occupy Wall Street (ウォール街を占拠しよう)by Labor Now Report 」をスタートしました。ニューヨークからOccupy Wall Streetの一端を伝えます。今後順次更新しますので、以下のサイトをご覧ください。
 http://labornowreportows.blogspot.com/

2011年10月12日水曜日

原発労働者と被曝をめぐって~これまでの取り組みとこれから(終了)

■第16回 社会運動ユニオニズム研究会■□■(終了)
日時:2011年10月22日(土)
報告:石丸小四郎さん
(双葉地方原発反対同盟代表、311前は富岡町在住、現在はいわき市に避難)
内容:原発労働者と被曝をめぐって~これまでの取り組みとこれから
共催:東京労働安全衛生センター
          LaborNow
明治大学労働教育メディア研究センター
一橋大学フェアレイバー研究教育センター
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石丸小四郎さんは1965年から地元で原発建設反対運動に関わり、以来46年にわたり、原発反対運動と労働者の被曝問題に取り組んでこられました。311以後は富岡町のご自宅が警戒区域となったため秋田に避難されていましたが、9月にいわき市に拠点を移され、原発労働者に対する取り組みを進めようとされています。
研究会では、石丸さんに原発労働者と被曝をめぐる、これまでの取り組みの経緯とこれからの取り組みについて報告をいただき、今後の取り組みについて、議論しました。

■参考リンク
石丸小四郎さんのインタビュー(ビデオ)by LABOR NOW脱原発ビデオ・プロジェクト

■参考文献
LABOR NOW脱原発ビデオ・プロジェクト「福島原発震災と反原発運動の四六年―石丸小四郎さん(双葉地方原発反対同盟代表)に聞く」『労働法律旬報』1754号(2011年10月25日発行)
http://www.fair-labor.soc.hit-u.ac.jp/rh-junpo/111025.pdf


「未曾有の原発震災に直面して」『社会政策』第4巻第3号、2013年3月



2011年7月17日日曜日

7/16公開研究会「移住労働者センターの活動〜カナダの移住労働者の現状と運動」(終了)

カナダ・モントリオールの「移住労働者センター」のコミュニティオーガナイザーが、フィリピンを訪問されるついでに日本に立ち寄られたので、以下の研究会を開催しました。

第15回社会運動ユニオニズム研究会公開研究会
日 時:2011年7月16日(土)18:00~21:00
テーマ:移住労働者センター(Immigrant Workers Centre @モントリオール、カナダ)の活動〜カナダの移住労働者の現状と運動
報 告:Mostafa Henawayさん(同センターのコミュニティ・オーガナイザー)
通 訳:鈴木玲さん(法政大学大原社会問題研究所)
主 催:一橋大学大学院社会学研究科フェアレイバー研究教育センター
    明治大学労働教育メディア研究センター
    Labor Now

移住労働者センター(Immigrant Workers Centre)のウェブサイト(英語・フランス語・スペイン語)
http://iwc-cti.ca/

2011年7月9日土曜日

7/9公開研究会「日本の労働運動戦略を考える~ILO理事経験を踏まえて」(終了)

■第14回社会運動ユニオニズム研究会
日 時:2011年7月9日(土)13:30~17:30
テーマ:日本の労働運動戦略を考える~ILO理事経験を踏まえて
報 告:中嶋滋さん(ILO前労働側理事、ILO活動推進日本協議会専務理事)
主 催:一橋大学大学院社会学研究科フェアレイバー研究教育センター
明治大学労働教育メディア研究センター

報告者の中嶋さんは、1969年に自治労本部書記局に入職され、以後、自治労運動から国際労働運動に関わりを持ってこられました。1990年から自治国際局長、1999年から連合本部総合国際局長、2004年から2010年12月までILO労働側理事を務められました。

研究会では、自治労や連合での経験、国際労働運動やILO労働側理事として取り組まれたこと、特に、国際労働基準が「工場の門前で立ちすくむ」日本の現実、労働者・労働組合が直面する課題にどう取り組んでいったらよいか、どのような運動戦略を構想したらいいかを報告いただきました。

報告資料
レジュメ「労働組合運動の将来を考える〜私的経験からの提言試み」(PDFファイル)
 資料「国際労働基準の適用に関する 日本の実態と課題」(PDFファイル)

労働法律旬報に掲載した報告内容

* 中嶋滋「労働組合運動の将来を考える(上):私的経験からの提言の試み」〔『労働法律旬報』1756号(2011年11月25日発行)掲載

* 中嶋滋「労働組合運動の将来を考える(下):私的経験からの提言の試み 」〔『労働法律旬報』1758号(2011年12月25日発行)掲載〕


参考ウェブサイト
ILO活動推進日本協議会
http://iloj.org/

2011年6月1日水曜日

労働組合運動の再活性化に関する論文の紹介

当研究会のメンバーでもある鈴木玲さん(法政大学大原社研)が、労働組合運動の再活性化について議論する論文を発表されています。以下のサイトからダウンロードできますので、紹介します。

鈴木玲「労働組合再活性化の諸概念と日本の組合活性化の課題」連合総研『月刊レポートDIO』No.260、2011年5月1日 
http://rengo-soken.or.jp/dio/pdf/dio260.pdf

2011年5月19日木曜日

アメリカの最近の労働運動に関する論文をアップしました

--> ウィスコンシン州などの中西部で勃発している歴史的大争議〜茶会グループに支援されて当選したばかりの州知事たちが、公共部門の労働組合の団体交渉権を規制したり、剥奪する攻撃を仕掛け、労働者たちが反撃している〜の動向とロサンゼルスの社会運動ユニオニズムと比較し、労働運動の再生への展望を議論した論文をアップしました。

高須裕彦「『抵抗』を掲げるアメリカ労働運動:共和党右派・茶会グループからの攻撃に対して」『現代の理論』27号(2011年4月11日発行) 

2011年5月18日水曜日

第13回社会運動ユニオニズム研究会(終了)

自治労本部の招きで来日された金榮俊(キム・ヨンジュン)さん(労働者教育センター運営委員@ソウル)を囲んで以下の公開研究会を開催しました。複数組合制度の導入などの労働法制の改定、労使協調的な第三のナショナルセンターの結成などの最近の労働運動をめぐる動向と今後の展望について報告をいただきました。

日時:2011年5月12日(木)18:30~21:00
テーマ:最近の韓国労働運動の動向と展望
報告:金榮俊(キム・ヨンジュン)さん(労働者教育センター運営委員)

当日の配布資料
パワーポイント(PDFファイル)
レジュメ(PDFファイル)

2011年5月5日木曜日

「東日本大震災と福島原発人災〜私たちは何をなすべきか」公開研究会(終了)

第12回社会運動ユニオニズム研究会(終了)
日 時:2011年4月30日(土)13:30〜19:00

テーマ:東日本大震災と福島原発人災〜私たちは何をなすべきか(第2弾)
第一部 拡がる放射能汚染
・チェルノブイリ原発事故に関するビデオ上映
・報告1・労働者と住民に対する被曝の影響〜チェルノブイリ原発事故を踏まえて:平野敏夫さん(東京労働安全衛生センター代表理事、亀戸ひまわり診療所医師)
・報告2・福島原発の現状〜拡がる放射能汚染:菅井益郎さん(國學院大學)
・報告3・放射線防護と海洋汚染〜国際法の視点から:中嶋滋さん(ILO前労働側理事)

第二部 脱原発社会への転換をめざして
・報告4・原発依存からどう脱却するか〜自立したまちづくりを考える:伊藤久雄さん(東京自治研究センター)
・報告5・総括原価方式と電力供給システムの問題点:菅井益郎さん

・議論:労働者・市民として、何をなすべきか(グループ議論と全体議論を予定)

共 催:一橋大学社会学研究科フェアレイバー研究教育センター
明治大学労働教育メディア研究センター
Labor Now

関係リンク
1)菅井益郎さんが関与された福島県飯舘村の放射能汚染調査
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/seminar/No110/iitatereport11-4-4.pdf

2)放射線防護〜ILO条約
駐日事務所メールマガジン・トピック解説 労働者の放射線護(2011年3月31日)
http://www.ilo.org/public/japanese/region/asro/tokyo/feature/2011-03.htm
115号条約(電離放射線からの労働者の保護に関する条約)(日本は批准) 
http://www.ilo.org/public/japanese/region/asro/tokyo/standards/st_c115.htm

114号勧告(電離放射線からの労働者の防護に関する勧告)
http://www.ilo.org/public/japanese/region/asro/tokyo/standards/st_r114.htm


3)海洋汚染防止ロンドン条約
1972年の廃棄物その他の物の投棄による海洋汚染の防止に関する条約・ロンドン条約1996年議定書(日本は批准)
(環境省)http://www.env.go.jp/info/iken/h151201a/a-2-s1.pdf
(外務省)http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/treaty166_5.html
佐藤優のコラム http://news.livedoor.com/article/detail/5468191/

4)伊藤久雄「原発依存からどう脱却するか─自立したまちづくりを考える」『世界』2011年1月号 
http://www.iwanami.co.jp/sekai/2011/01/directory.html

伊藤久雄「原発立地市町村―原発に依存しないまちづくりの可能性」『労働法律旬報』
1752号(2011年9月25日発行)

2011年3月27日日曜日

3/26「東日本大震災と福島第一原発〜私たちは何をなすべきか」公開研究会(終了)

3月26日の社会運動ユニオニズム研究会は企画内容を変更して、以下の通り開催しました。90名余の方が参加され、間にグループ議論を入れながら、5時間半にわたり、活発に議論をしました。

■第11回社会運動ユニオニズム研究会
日 時:2011年3月26日(土)13:30~19:00
テーマ:東日本大震災と福島第一原発〜私たちは何をなすべきか
報告1:福島第一原発の現状:菅井益郎さん(國學院大學)
報告2:海外メディアはどう伝えているのか:山崎精一さん(LaborNow共同代表)
報告3:放射線と放射性物質〜外部と内部の被曝をめぐって
:平野敏夫さん(東京労働安全衛生センター代表理事、亀戸ひまわり診療所医師)
報告4:いま労働運動は何をなすべきか:中嶋滋さん(ILO前労働側理事)

共 催:一橋大学大学院社会学研究科フェアレイバー研究教育センター
Labor Now

福島第一原発の現状については「原子力資料情報室」のサイトを参照下さい。
http://www.cnic.jp/

LaborNowのサイト
http://www.jca.apc.org/labornow/
http://labornow.blogspot.com/

2011年1月31日月曜日

第10回社会運動ユニオニズム研究会(終了)

公契約条例制定運動の到達点と今後の課題
日 時:2011年1月29日(土)
報告者:小畑精武さん(自治労公共民間労組評議会・アドバイザー)

国や自治体などの入札における談合とダンピングがあいかわらず後を絶ちません。安さを求める競争入札はこの間公共サービスにおける雇用の不安定化、生活できない賃金、そして公共サービスの質への不安をつくりだしてきました。

安 さだけを追求する入札から、従事する建設労働者や委託労働者の賃金の最低額や雇用継続を入札や落札の条件として、さらに自治体が政策として追求する環境、 人権、福祉など社会的価値を自治体の入札・契約の中で定めていこうとするのが「公契約条例」です。官製ワーキングプアを生み出す価格一本の競争入札制度を やめて、豊かな地域社会をつくるために、地域が幸せになる<新しい公共>ルールとしての公契約条例の制定がいまこそ必要です。

2009年の野田市に続き、2010年には政令市ではじめて川崎市が全会一致で公契約条例を制定しました。さらに札幌市や国分寺市、相模原市が続き、全国に広まろうとしています。

当日は、自治労で公契約条例制定の運動を取り組んでこられた小畑精武さんに、公契約条例の意義やこれまでの取組み、各地の条例の特徴、今後の展望と課題について報告をいただき、議論しました。

小畑さんへのインタビュー「公契約条例で幸せになろう」(13分)

2011年1月14日金曜日

公開研究会〜アメリカ労働法の機能不全と改革の展望(終了)

早稲田大学グローバルCOE社会法グループと一橋大学大学院社会学研究科フェアレイバー研究教育センターで以下の公開研究会を開催しました。

1月に早稲田大学の招聘で来日されるアメリカの労働法研究者カール・クレアさんを迎えて、公開研究会を開催します。リーマンショックに代表されるアメリカの金融危機の原因の一つにアメリカ労働法の脆弱性があることを様々な側面から明らかにしたクレア氏の報告を受けて、アメリカにおける政治状況や労働運動・社会運動の現状と機能不全に陥った労働法について、議論をしました。

公開研究会〜アメリカ労働法の機能不全と改革の展望
●日 時:2011年1月14日(金)
●報告者:カール・クレアさん(ノースイースタン大学ロ-スクール教授)
●通 訳:松元千枝さん(フリーランス・ジャーナリスト)

●カール・クレア(Karl Klare)さんの紹介

カール・クレアさんは、現在、ノースイースタン大学ロ-スクールの教授で、国際的にも著名な労働法研究者である。同氏は、コロンビア大学を卒業後、イエール 大学で政治学の修士号を取得し、その後ハーバード大学ロースークールを修了し、教職についている。政治学者の時代にディック・ハワード(Dick Howard)と共に書いたThe Unknown Dimension: European Marxism Since Leninは『レーニン以後のマルクス主義』(川喜多喬訳)として日本語にも翻訳されている。学生時代から公民権運動やベトナム反戦運動に参加し、法学者になってからは、批判法学(Critical Legal Studies)運動の創設にもかかわっている。労働法の分野では、国際的な労働法研究者・実務家のネットワークである、International Network on Transformative Employment and Labor Law)のコーディネーターの一人である。最近の著作としては、Labor Law in an Era of Globalization: Transformative Practice & Possibilities (Oxford University Press)、翻訳された報告論文に「労働のための新たな『ニューディール』?:アメリカ合衆国の労働法、雇用法に対するグローバル経済危機の影響」戒能通厚・石田眞・上村達男編『法創造の比較法学—先端的課題への挑戦』所収がある。